バソンの会とは


20世紀前半までヨーロッパの主流であったバソンですが、 1969年にカラヤンがパリ管弦楽団の音楽監督に就任したのを機に、 当時の首席バソン奏者センダ氏がファゴットに持ち替えました。 この事件に危機感を覚えたモーリス・アラール氏が中心となり本家フランスのバソンの会 “Les Amis du Basson Français” が設立されました。しかし会の願いも虚しくフランスでもバソンとファゴットの割合は半々となり、 1987年のアラール氏の引退を以てこの会も解散してしまいました。 その後もオーケストラのインターナショナル化の波は止まる処を知らず、 バソンは絶滅の危機に瀕するに至りました。 あまりにも貴重な文化のこのような危機的状況に一石を投じるべく1997年5月、 日本で唯一のプロバソン奏者である小山清氏の下にバソンをこよなく愛する仲間12名が集い、 「日本バソンの会」が誕生しました。 現在では会員数も40名を超え、難しいながらも大変に魅力的なこの楽器の演奏を楽しんでおります。 本会の会員といえどもバソンに対する意識は全く各人各様です。ただ一つ間違いなく共通しているのは 「バソンが好きなこと」。いったい「好き」であることに何の遠慮が要りましょうや。


バソンの会の活動について

◆ バソンの会

年に一度、その名も「バソンの会」という会員が出演する演奏会(発表会)を開催し、会員の日頃の練習の成果を披露します。1986年に第1回を開催して以来、30回を数えました。


<第21回バソンの会、2010年4月>
(第3回大阪演奏会)

<第22回バソンの会、2011年5月>

<第23回バソンの会、2013年2月>

<第24回バソンの会、2014年2月>

<第25回バソンの会、2017年1月>

<第26回バソンの会、2018年6月>

<第27回バソンの会、2020年2月>
(第4回大阪演奏会)

<第28回バソンの会、2021年9月>

<第29回バソンの会、2022年9月>

<第30回バソンの会、2023年11月>


◆ クリニック

小山清によるクリニックを年に数回、東京と大阪で開催します。その他、来日演奏家によるマスタークラスを開きます。

これまで、

ジルベール・オダン氏(パリ・オペラ座管弦楽団、本会名誉会員)

レジス・プーラン氏(フランス国立管弦楽団)

パトリック・ヴィレール氏(モラゲス五重奏団)

フィリップ・アノン氏(フランス国立管弦楽団)

ジェラール・コーレイ氏(カナダ国立交響楽団)

ルドヴィック・ティシュ氏(パリ・オペラ座管弦楽団)

エステル・リシャール氏(トゥールーズ・キャピトル管弦楽団)

を講師としてお招きしています。


<ティシュ氏(右)のマスタークラス、2008年7月>

<リシャール氏(右)のマスタークラス、2018年3月>


◆ 海外のバソン演奏家との交流

不定期ながら、フランスで開催されるバソンの会合に参加し、世界のバソン奏者と交流します。
遠く日出る国からこれほど多くのバソン奏者が演奏しに来るということで、驚きと賞賛の念をもって迎えられます。
これまでに、パリ、トゥールーズ、カーン、アングレーム、ランス、トゥールに赴いています。


◆ 会報


年に1〜2回会報を発行し、バソン界の状況や会員の活動内容をお知らせします。

既刊の記事より題目をいくつか拾ってみます。

- バソンの名手達:ポール・オンニュ

- フレンチ・バスーン活用法

- 名曲の小窓:バソン協奏曲ホ短調(ヴィヴァルディ)

- パリ音楽院卒業試験課題曲リスト

- カンヌ便り

- バソンのある風景

- マスタークラス体験記

- バソンの会レポート

等々


<第16号、創立10周年記念号表紙>
会報のページ


バソンの会沿革
1986年9月 第1回「バソンとファゴットの会」開催。
1997年5月 東京・渋谷のレストラン「エル・コシネーロ」にて
小山清とその弟子12名により「日本バソンの会」
フランス語名“Les Amis du Basson Français au Pays du Soleil Levant”(日出る国のバソンの会)設立。
1997年8月 バソンの会会報“Le Basson”第1号発行。
1997年11月 第9回「バソンの会」開催。
演奏会の名称を「バソンとファゴットの会」から改称。
1999年3月 小山清、CD「フランス・バソンT」をリリース。
1999年3月 フランスにおいて新たなバソンの会設立。
1999年11月 バソンの会主催の第1回マスタークラス開催。
講師は本会名誉会員、ジルベール・オダン氏。
2000年4月 トゥールーズにおけるバソン・コングレに参加。
2000年8月 第1回合宿(@白河高原牧場)開催。
2000年11月 バソンの会公式ホームページ開設。
2000年12月 本会名誉会員、山畑馨氏作曲「ベルスーズ奄美」(1979)
が当地にて再演。(翌年2月、CDリリース)
2001年6月 パリにおけるバソン・コングレに参加。
2001年11月 東急ケーブルテレビに出演。
2002年8月 第2回合宿(@奄美大島)開催。
2003年5月 カーンにおけるバソン・コングレに参加。
2004年5月 本会名誉会長、モーリス・アラール氏、永眠。
2004年6月 第20回関西ファゴットフェスティバルに参加。
2004年8月 第3回合宿(@白河高原牧場)開催。
2005年4月 アングレームにおけるコングレ(Fou de Basson)に参加。
2005年12月 小山清、CD「フランス・バソンU」をリリース。
2006年1月 小山清、シンフォニエッタ静岡(芸術監督:中原朋哉氏)の
バソン・スーパーソリストに就任。
2006年1月 第17回バソンの会開催 新大久保スペースドゥ
2006年4月 ランスにおけるバソン・コングレに参加。
2006年11月 第18回バソンの会開催 東陽町ビュッフェ・クランポン多目的ホール
2007年5月 日本バソンの会、10周年。
2007年6月 茂木大輔の「生で聴くのだめカンタービレの音楽会」に参加。
2007年10月 第19回バソンの会開催(第2回大阪演奏会)新大阪ムラマツリサイタルホール
2008年2月 会報、創立10周年記念号を発行。
2008年10月 第20回バソンの会開催 中目黒GTプラザホール
2009年6月 小山清によるリサイタル。
2009年12月 映画「のだめカンタービレ」最終楽章・前編公開。
バソン奏者、ポール・デュボア役で本会会員チャド・マレーン氏出演。
2010年4月 第21回バソンの会開催(第3回大阪演奏会)新大阪ムラマツリサイタル
2011年11月 第22回バソンの会開催 池袋シャロンゴスペルチャーチ・チャペル
2013年2月 第23回バソンの会開催 池袋シャロンゴスペルチャーチ・チャペル
2014年2月 第24回バソンの会開催 糀ホール(川崎市高津区溝口)
2015年4月 トゥールにおけるバソン・コングレに参加。
2015年8月 国際ダブルリードフェスティバル(IDRS2015 TOKYO)に参加
2017年1月 第25回バソンの会開催 アートフォーラムあざみ野(横浜市青葉区あざみ野)
2018年3月 バソンマスタークラス開催 東陽町ビュッフェ・クランポン多目的ホール
2018年6月 第26回バソンの会開催 ミューザ川崎シンフォニーホール音楽工房内 市民交流室
2019年8月 バソンの会アンサンブル大会開催 アートフォーラムあざみ野
2020年2月 第27回バソンの会開催(第4回大阪演奏会)新大阪ムラマツリサイタルホール
2021年9月 第28回バソンの会開催 ミューザ川崎シンフォニーホール音楽工房内 市民交流室
2022年9月 第29回バソンの会開催 ミューザ川崎シンフォニーホール音楽工房内 市民交流室
2023年4月 山畑馨生誕百年祭に参加
2023年11月 第30回バソンの会開催 東陽町ビュッフェ・クランポン 小ホール Salle Pavillon d'Or



日本バソンの会では会員を募集しています!

入会資格は「バソンが好きなこと」。既にバソンを演奏されている方、これからバソンを始めてみようとお考えの方、直接バソンの演奏はしないけれどもバソンに興味をお持ちの方、バソンの会の活動に協賛して頂ける方、入会をお待ちしております。入会ご希望の方は「お問い合わせ」のページよりバソンの会事務局までメールでご連絡下さい。入会に関する詳細事項をバソンの会よりお知らせ致します。



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